You are currently viewing 東京都の多頭飼育崩壊のお宅からハムスターを保護しました
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案件番号
231115

案件概要

多頭飼育していた飼い主が、ハムスターの繁殖をコントロールできず、飼い主自身も体調不良で家を長期間空けてしまい、同居する家族に飼育放棄されたハムスターたちが危うい状況になっている


経緯

飼い主さんの家には25匹のハムスターが居ました。
ハムスターが脱走などを行い、意図しない繁殖で25匹になってしまいました。
25匹の中には、インブリード(近親交配)で生まれた子たちも多くいます。
また、ある程度はオスメスで分けていましたが、同一ケージに複数飼育していた影響で喧嘩をしてしまい、酷い怪我を負う子もいました。

10月初頭に飼い主さんが体調不良で倒れ、長期間家を空けることを余儀なくされてしまいました。
同居していた家族の方が、ハムスターたちのお世話をしているものかと思われましたが、10月末に飼い主さんの親族の家に、そのハムスターたちのケージが置かれていきました。
(同居していた家族の方は、元々ハムスターの飼育には干渉していませんでした)

親族の方がケージ内を確認したところ、ハムスターは全部で16匹しか居ませんでした。
居なくなった9匹については、所在および安否が不明です。
また、元々同一ケージに居なかった子たち(生まれた時期が異なるオスメス同士など)が同一ケージに居ることも確認されました。
飼い主さんと同居していた家族の方の間には、現在トラブルが生じており、音信不通状態です。

寒い時期に差し掛かっていたため、16匹の子たちを早急になんとかしなければなりませんでしたが、親族の方にハムスターを家の中に飼養することの理解は得られず、折衷案として、自家用車などを入庫するシャッター式の物置きでひとまずハムスターたちを飼養することになりました。
しかし、気温に関しては外気温とほぼ差がなく、寒さに関しても厳しいものとなってました。
(ダンボールで囲いを作るなど、可能な範囲で防寒対策は施していました)

2023年11月12日に飼い主さんから当団体にご相談を受け、ヒアリングをする過程で、本件は早急に当団体がすべての子を別の場所に移さなければならない と判断になりました。
そして、親族の方などと日程調整を行った上で2023/11/15の朝に当団体のスタッフ数名が保護および飼育状態の確認に向かいました。


現場での居住状態:

室温:
・外気温と差がない。

ケージ:
・すべての子たちが同一ケージに複数飼育。
・オスとメスが同一ケージで混在している。

回し車:
・ほぼ無し。(ケージ8個に対し1個のみ)

巣箱(ハウス):
・数個のみ設置。(ケージ8個に対し4個のみ)

給水器:
・無し。

ごはん:
・小皿にミックスフードが入っていたが、同一ケージ内の全員分に足りていたかは不明。

衛生面:
・巣箱の中は糞まみれで、衛生状態は少し良くなかった。
・目視可能なダニなどは居なかった。


ハムスターの状態

No.1:ひいちゃん

生年月日:2023年5~6月頃
性別:女の子
体重:82.0g→88.0g→93.0g→91.0g→94.0g
状態:とくになし
その他:

No.2:らんちゃん

生年月日:2023年5~6月頃
性別:女の子
体重:83.0g→91.0g→95.0g→101.0g→108.0g
状態:とくになし
その他:

No.3:あさひちゃん

生年月日:2023年5月13日
性別:女の子
体重:80.0g→82.0g→83.0g
状態:とくになし
その他:

No.4:すずちゃん

生年月日:2023年5~6月頃
性別:女の子
体重:121.0g→123.0g→130.0g→136.0g→140.0g
状態:
・顔周り:右目炎症。
・目薬で経過観察。炎症裏の奥に眼球があるかもしれない。
・目薬が処方される。炎症後に要確認(再診予定)
その他:

No.5:ルカくん

生年月日:2023年5~6月頃
性別:男の子
体重:135.0g→134.0g→133.0g→134.0g
状態:
・顔周り:左目頭キズあり。自然治癒しそうな状態のキズ。現状はお薬などは処方されず、経過観察。
・左耳に ちぎれあり(古傷)
その他:
・あまり食欲がないのか元々少食なのか、13gを出しているが、あげたご飯の半分は残している。
・ブロッコリースプラウト、キャベツ食いつき良し。
・ペレット嫌い
・動きがゆっくり。同じくらいに生まれたハムと比べると超おっとり系。
・気に入ったおやつは手渡しOK(ソイドーナツ、乾燥かぼちゃ、乾燥豆腐)
・寝ていることが多い。起きてる時は大体回し車をしているか、外をみている。
・外に興味ありすぎで、外を眺めているので抱っこで出すが、怖がらない。

No.6:すもあくん

生年月日:2023年5~6月頃
性別:男の子
体重:102.3g→115.2g→114.0g→115.9g
→115.3g→123.7g→128.6g
状態:
・背中、お尻、左足、右腕に外傷(計7ヶ所) ⇡細菌感染、化膿止めのためお薬を投与中
その他:
傷について
保護時に確認していたお尻と左足の傷の他、右腕の内側にも傷がありました。 (全部で7箇所ほど)
結構前から激しく喧嘩をしていたのかもとの事でした。
どの傷も表皮とその少し内側までの傷で筋肉まで到達していないので、動きなどには影響しないレベルの傷でした。
実際、預かり宅に来た日から傷を気にしている様子はあまり見られず、回し車も快走しています。
腕の傷は最近のものではなく、瘡蓋が取れたらOK。
お尻と左足の傷は出来たてでまだ瘡蓋にならずに黒ずんだ状態のため、化膿するのを防ぐために投薬(飲み薬)となりました。
2週間後に再診予定です。
・左耳 齧られた跡あり
・傷に砂が着くのを防ぐため紙製の猫砂トイレ

No.7:テトくん

生年月日:2023年2月10日
性別:男の子
体重:82.0g→96.0g→101.0g→106.0g
状態:
・背中側下半身に外傷あり。
・陰部(タマ右側も外傷あり。そのためか歩き方も少し違和感があるので痛み止めと抗生剤が処方される)
・栄養失調気味
その他:

No.8:ようちゃん

生年月日:2023年5~6月頃
性別:女の子
体重:75.0g→78.0g→82.0g→84.0g→90.0g
状態:とくになし
その他:

No.9:げんちゃん

生年月日:2023年5~6月頃
性別:女の子
体重:110.0g
状態:とくになし
その他:
・2023/11/20未明にハウスの中で亡くなりました。
・保護して2日ほどは元気も食欲もありましたが、保護するまでの間に内臓機能が不全に陥るほど深刻なダメージを受けていたのか、それともインブリードによる遺伝的疾患により突然死してしまったのかは不明です。

No.10:ひな太くん

生年月日:2023年5~6月頃
性別:男の子
体重:
状態:とくになし
その他:
・2023/11/16に食欲不振になり、預かりを担当したスタッフも尽力を尽くしましたが、同日深夜に亡くなりました。
・保護した当日の写真の鼻や手足を見ると、血色は良さそうでしたが、保護するまでの間に内臓機能が不全に陥るほど深刻なダメージを受けていたのか、それともインブリードによる遺伝的疾患により突然死してしまったのかは不明です。

No.11:シフォンくん

生年月日:2023年5月13日
性別:男の子
体重:117.0g→106.0g→110.0g→112.0g
状態:
・下半身背中側、脱毛か外傷か不明。経過観察し、脱毛が改善されなければホルモン系など再診検査必要。
・糞便検査/皮膚検査を実施 →共に問題なし。その他健康状態異常無し。
皮膚については外傷があることと、多頭飼育崩壊先の環境を鑑み、ダニ等の処置のためレボリューション投薬を実施。
その他:

No.12:パルムちゃん

生年月日:2023年5月13日
性別:女の子
体重:94.0g→120.0g→139.0g→141.0g→143.0g
状態:
・膣線のようなおりもの見られる→ちょっとした炎症程度またはタイミングと判断
・栄養失調気味
・母ハムは⑭むぎ
・出産歴(2023/11/初週頃)
・物置き内で3匹を出産するが、ベビハムは全員亡くなる
その他:
・ペースト状の餌を好んで食べる。便が小さく5㎜程度のものが多い。

No.13:ソフィちゃん

生年月日:2023年6月16日
性別:女の子
体重:70.2g→84.6g→88.0g→90.6g→92.0g→99.1g→98.2g
状態:
・右目の下に擦過傷
・もうほぼ瘡蓋が取れかかり、瞼や眼球に傷などはないため、このまま経過観察でOK。
その他:
・母ハムは出産時に亡くなる
・この子の兄弟が他に4匹いるはず

No.14:むぎちゃん

生年月日:2023年2月10日
性別:女の子
体重:78.0g→93.0g→98.0g→100.0g→106.0g→109.0g
状態:とくになし
その他:
・栄養失調気味
・2023/5/13に出産歴あり
・軟便の為病院へ(2023/11/19)
検査の結果は、虫などの異常な状態はなし。 ちゃんと食事をするようになったことにより、胃腸がびっくりしてるのかも?とのこと。
・2023/12/1現在は整腸剤を服用中

No.15:マロンちゃん

生年月日:2023年5月13日
性別:女の子
体重:136.0g→147.0g→152.0g→150.0g→147.0g→140.0g
状態:とくになし
その他:


その他の情報

・今回は15匹のハムスターたちを、1日でも早く寒い場所から移す というのが最優先事項でしたので、当団体における預かり可能なキャパシティをほぼ上限まで使用して、保護いたしました。
・これにより、現在は当団体で新たにハムスターの保護ができるキャパシティがほぼ無い状態です。
・飼い主さんについては、今後新たにハムスターを飼わないことをお約束いただいております。


レスキュー有無

16匹の内、1匹は親族の方が引き取り、当団体では15匹を保護することになりました。
あきらかにケガや病気を患ってそうな子は、保護した当日に動物病院での健康診断を行い、必要な処置を実施しました。
現在は各預かりスタッフのもとで1ケージ1匹で療養中です。


今後の方針

・健康状態の確認が取れ、落ち着いたタイミングで里親募集を開始します。
(今回保護した子たちは通常の譲渡フローとは異なる、少し簡略化した里親募集を実施予定です)

・症状の重い子や何かしらのハンディを背負った子に関しては、当団体のサポートファミリーハムスターとして、スタッフが終生飼養予定です。


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